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2008年06月22日(日曜日)
〜全英への道〜ミズノオープンよみうりクラシック現地リポート〜第4弾〜 気持ちで負けない!絶対に這い上がってやる

 みなさんこんにちは、水野鍛造です。
私の目や耳、五感で感じ取ったプロの表情や息遣いを今回の〜全英への道〜ミズノオープンよみうりクラシックにおける現地リポートとして進めさせていただいておりますが、楽しんでいただけているでしょうか? さて、最終回となる第4弾は、桑原克典プロの登場です。


 手からスルリとこぼれ落ちてしまった賞金シード。
彼がその舞台で戦い続けていくことが“当然”と思っていたのは、誰もが疑わなかった。
 1995年から11年にわたって、シード権を守り続けてきたプロゴルファー桑原克典。
 彼が、その屈辱を味わったのは2006年のカシオワールドオープンを終えてすぐ、冬の気配が漂い始めた頃であった。

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再び戦いの舞台へ舞い戻るために、翌年の出場権を掛けて戦うファイナルクォリファイングトーナメントは、茨城県のセントラルゴルフクラブで開催された。
 4日間の予選を終え、残り2日間の決勝に駒を進めた桑原プロは、最終日の戦いを終えると満身創痍の表情を浮かべながら、アテスト会場の椅子に座り込んでいた。
 「本当の意味で、ゴルフの辛さを味わった気がする。この気持ちは絶対に忘れちゃいけない。だってこんな辛さはもう二度と味わいたくないから」
 会場でかわした桑原プロとの会話を私は今でも鮮明に覚えている。
 1打を争う戦い。その1打によって出場できる試合の数が変わってくる。レギュラーツアーという戦う舞台こそ、プロにとっての仕事場であり、その土俵に上がることができなければ、存在自体が薄れてしまいかねない。
 その年、27位という出場優先順位で、07年のシーズンに挑んだ桑原プロであったが、昨年も思うような結果を残せずに、またしても苦汁を舐め、クォリファイングトーナメントからの出直しとなってしまう。
“戻ってきたくなかった”戦いで、22位という出場優先順位を残し、再びツアーの舞台に戻っていったのだ。

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 その桑原プロ。今季におけるシード権復活に向けての戦いは、順調な滑り出しを切っていると言っていい。開幕戦こそ、予選落ちの辛酸を舐めたものの、そこからは5戦連続で予選を通過。
 マンシングウェアオープンKSBカップでは、最終日に8バーディ・ノーボギーの完璧なゴルフで、前日の14位タイから2位タイへとジャンプアップ。久し振りに見せた爽やかな笑顔が裏付けるように、賞金ランクはこの大会までに22位につけ、わずか5試合で獲得賞金も昨年・一昨年を上回る1000万円弱を記録している。

 「僕のようなQT組は前半戦が勝負。リランキングで上位に残れなければ、賞金額の高い後半戦には出ることもできないからね。でもここまでは、上手くゴルフのリズムにも乗れていると思う。今の状況に甘えたり、胡座をかくことなく、気持ちで負けることがないようにやっていきたい。“絶対に這い上がっていく”という思いが今年は本当に強いし、信念をもって、妥協しない気持ちでやり通していきたいですよね」と、笑顔の中にも1本気持ちの通った言葉が返ってきた。
 
 念願であった“シード権復活”という、開幕戦における取材で桑原プロが口にした目標は、この時点で当確ランプが灯っており、これからの戦いで、それを当選へと導いていく作業となる。
 ジュニア時代は、中部・東海地区を席巻し、全日本学生王座や全日本パブリック選手権の頂点も極めた逸材。
天才肌であるだけに、悩みや壁にぶつかった時の引き出しや応用力の少なさに弱点があったのかも知れない。
 しかし、この2年続けて経験したどん底での苦しいゴルフ。その中で、もがき苦しんで培った本当の応用力が身に付いてきたからこそ、桑原プロ自身を、さらなる高みへと引き上げていることは間違いない。
 本当の意味でのリスタートを切った桑原克典プロ。その視線の先には、陰りなど一切ない。

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